組織で何か新しいことを導入することを検討する段階では、
まずは「前提」「立場」「利害関係」にとらわれず、
できるだけ「自由な発想」で、相互に相手のアイデアを否定することなく、
他人のアイデアをさらに発展させたりしながら、
できるだけ多くのアイデアを出すことが理想です。
これをブレインストーミングと呼んでいます。
この作業は、「前提」に縛られず自由にアイデアを考えることから、
前回説明したラテラルシンキングとなります。

この段階で出てきたアイデアの中から、「よりベターなアイデア」を
暫定的に採用することになりますが、ここでは多くの人の納得が得られるよう
ロジカルシンキングでその理由を説明する必要がでてきます。
ここでロジカルな説明がなされないと、多くの人が「思い付き」「ひらめき」
「直感」で導入されたと感じ、納得を得にくい状況になるためです。
この意味で、ロジカルシンキングはラテラルシンキングを補完する機能を
担う関係として位置付けるとスムーズな思考手順になります。

もっとも、できればここで一旦採用が決まったアイデアも、走りながら検討を重ね、
改良してよりベターなアンサーに変化させていくことが重要です。
スタート地点の景色と走りながら見えてくる景色はまた異なり、
組織に合わない点が出てきたときに改善できなければ機能不全に陥る可能性が
あるためです。